認定理学療法士が誰でも聴診ができるようにわかりやすく解説

悩んでいる人
先輩に「聴診しろ」って言われたけど、聴診ってどうやったらいいのかよくわからないな…どこに聴診器を当てるの?どんな音が聞こえてどう判断するの?

そんなお悩みに現役理学療法士がお答えします。

本記事の内容

・なぜ理学療法士が聴診をしないといけないのか?
・聴診の概要
・聴診を「自分のモノ」にするための方法

この記事の信憑生

この記事を執筆しているこうペイは急性期病院で約12年間第一線で理学療法に従事し患者さんを治療しています。

本記事は聴診の方法や部位などは直接解説しません。より丁寧に説明されているサイトを紹介しますのでそちらを参考にしてください。

本記事を読み終えると、理学療法士として聴診の必要性がわかり、聴診の知識を自分のモノにできる方法について知ることができます。臨床で実践してみる下準備を行いましょう。

 

では早速聴診についてご紹介して行きます。

なぜ理学療法士に「聴診」が必要なのか

この記事を読んでいるあなたは、

こうペイ
毎日聴診器を持ち歩いていますか?
私は常に臨床を行なっている間は自分の聴診器を肌身離さず持ち歩いています。それだけ聴診器は必要であり、聴診は有益な情報を把握できるツールだからです。
なぜ聴診を行うのか。第一にリスク管理のためです。
例えば骨折で入院された高齢患者さんに対して、骨折の状況のみ把握して後は健常人と思っていませんか?
カルテの情報にないからわからない。それで済ませていませんか?
もしかしたら、長期の喫煙歴があり呼吸機能が低下しているかもしれません。

こうペイ
この患者さんえらい痩せてるよな。なんか首の筋肉膨隆しているし胸の前後径大きいし…
やっぱり喫煙歴あるよね。聴診してみると、やっぱり呼吸音が弱いな。
COPDが潜んでいそうだがら運動負荷には注意しよう。
またもしかしたら、普段から息切れを感じていて心臓弁膜症が潜んんでいるかもしれません。

こうペイ
なんか普段から最近息が上がりやすいみたい。人が歩いているのについていけなかったり、坂道だと休憩が必要になるってなんかありそうだな。カルテでは心臓のことは何も指摘されてないけど心臓は大丈夫かな。
んん?なんか心臓の鼓動に合わせてザーザー音がする。弁膜症かも…先生に報告しておこう。運動も無理しないほうがいいな。
というように聴診のみでは判断しませんが、聴診で把握できる重要な情報があるわけです。
第二に理学療法介入の効果判定のためです。
例えば、肺炎で入院された患者さんに体位ドレナージやスクイージングなどを行い、自分が行った介入が本当に効果が出ているのかを判断するためです。
介入前に患者さんの呼吸器の状況を把握し、介入を行った後どう変化したかを確認するわけです。
なぜ聴診をするのか
・カルテには記載されていない(かもしれない)リスクの把握のため
・患者さんの介入前後での変化を把握するため
聴診で全てを判断するわけではないですが、いろいろな情報を収集して患者さんの全体像をよりクリアに把握する。聴診はそのために必要不可欠な情報の一つということです。

聴診の仕方

聴診法については、看護師向けの情報サイトですが著名な先生がサわかりやすく解説されています。そちらのリンクを貼っておきますのでご参照ください。

聴診器の仕組み

聴診器の使い方

気道と肺の構造

呼吸音と複雑音の分類

正常な呼吸音の特徴

複雑音の特徴

 

聴診を「自分のモノ」にするためのオススメな方法

誰しも聴診を行ったことない頃はどうすればいいのかわからないのが当たり前です。

 

そんな苦手意識を克服するために最も効果的な方法は、

 

健常人で聞き合う

 

これだけです。

 

臨床を行なっているセラピストでも患者さんの聴診はするが、健常人はあまり聞いたことないというセラピストが結構いると思います(ちゃんと健常人で練習している人もいます!)

 

いきなり異常のある患者さんの胸部に聴診器を当てても、何が正しい音で、何が異常なのか聞き分けることができません。

 

仕事終わりにでも、同期や近い年齢のセラピストを捕まえて

 

こうペイ
ちょっと聴診させてよ
って言って見ましょう。よほどの予定がなければいいよって言ってくれると思います。
そして1時間も2時間も聞く必要はありません。
健常人で練習するポイントを列挙しますので、そのポイントを聴診して見てください。
そうすれば10〜20分で十分終わると思います。この10〜20分の行動で、聴診のレベルが格段に上がります。
健常人で聴診の練習をするときのポイント
・聞くべきポイントを一通り聞いて、健常人の呼吸音を把握する
・安静呼吸と努力呼吸での呼吸音の違いを知る(各部位で)
・仰臥位と立位で呼吸音の違いを知る

聞くべきポイントを一通り聞いて、健常人の呼吸音を把握する

https://www.kango-roo.com/learning/2532/より引用

 

まずは聴診すべきポイントを安静呼吸で一通り聞いて見ましょう。

ここでやるべきは安静呼吸で聞くことです。

こうペイ
前胸部の一番音が聞こえるところと、背中の下の方では全然音の強さが違うんだよね。

安静呼吸と努力呼吸での呼吸音の違いを知る(各部位で)

次に、安静呼吸での呼吸音と努力呼吸の呼吸音を聞き比べて見ます。

先ほど聴診した部位を聞いていきますが、努力呼吸をしてもらいます。

こうペイ
さっき聞いた安静呼吸と音の違いがわかるかな?
実は努力呼吸にするだけで、結構呼吸音が変わってきます。
努力呼吸での呼吸音の違いを知っていると、患者さんで聴診した際に健常人で聞いた安静呼吸か努力呼吸で聞いた呼吸音に近いのかを聞き分けることができます。これ自体がアセスメントにつながる情報となるわけです。

仰臥位と立位で呼吸音の違いを知る

実は姿勢によっても呼吸音が変わることがあります。

一番わかりやすいのは背側の下の方(下肺野)です。

仰臥位で背中に聴診器を忍ばせ、安静呼吸を聞いて見ます。次に同じ部位を立位で聞いて見ましょう。

こうペイ
実は姿勢によっても呼吸音って変わってくるんだよね。
この健常人における
  • 安静呼吸の呼吸音
  • 努力呼吸呼吸音
  • 姿勢による呼吸音の違い(特に背側下肺野)

を知っていると、実際に患者さんで聴診したときに「あれ?なんか違う」に気づくことができます。

 

健常人同士で聴診することはものの10分でできます。

この10分の練習をやって見ましょう。

おすすめの記事